花粉症対策と予防(後編)〜 ビタミンDと腸内環境の改善で症状を軽減する 〜

前編では、花粉症のメカニズムや免疫システム、腸内環境との関係について解説しました。

後編では、具体的な対策方法として、ビタミンDの摂取、腸内環境の改善、幹細胞由来成分の活用などを紹介します。


① ビタミンDの効果と花粉症への影響


✅ ビタミンDは「太陽のビタミン」とも呼ばれる

• 太陽光を浴びることで体内で合成されることから、「太陽のビタミン」と呼ばれる

• 免疫力を向上させるほか、精神的な健康にも関与し、セロトニンの活性化をサポートする

・特に日照時間が少ない冬から春にかけては、多くの人がビタミンD不足に陥りやすく、これが春の花粉症を悪化させる一因となっている可能性があります。

✅ ビタミンDは免疫細胞の活性化を促進する

• T細胞やマクロファージなどの免疫細胞の働きを活性化し、病原体への防御力を高める

• 炎症を抑え、免疫システムの過剰反応(アレルギー)を抑制する働きがある

• 研究では、ビタミンD不足の人はアレルギー反応が強くなり、感染症リスクも高まることが示唆されている

✅ ビタミンDを含む食品

• 魚類(サーモン・サバ)

• 卵黄、肝油(魚の肝臓から抽出されるオイル)

• きのこ類(特に干しシイタケ)

✅ 推奨される摂取量と日光浴の目安

・日本人の食事摂取基準(2020年版)では、成人の推奨量は1日あたり8.5μg(340IU)

・米国医学研究所(IOM)の推奨では、成人は1日あたり600-800IU(15-20μg)

・日光浴の目安:顔と手を露出して、春や秋の日中に15-20分程度(肌の色が濃い人はより長い時間が必要)

・冬場や日照時間が少ない時期、日焼け止めを常用している場合は、食事やサプリメントでの補給を検討する


✅ まとめ

・ビタミンDは、基本的に食事から補うことを意識しつつ、日中の太陽を浴びることが重要

・血中ビタミンD濃度の目標値は30ng/mL(75nmol/L)以上が望ましいとされています

・花粉症シーズン前の冬場から適切なビタミンD状態を維持することで、症状軽減が期待できます

・不足が気になる場合は、サプリメントの活用を検討するのも一つの方法です(ビタミンDのサプリメントは食後に摂ると吸収が良くなります)

※ビタミンDの摂取と花粉症の症状緩和については個人差があります。また、ビタミンDだけでなく、総合的な免疫力向上と生活習慣の改善が大切です。


② 腸内環境を整えて免疫を強化する

✅ リーキーガット(腸漏れ)とは?

• 腸のバリア機能が低下し、未消化の物質や炎症性物質が血流に漏れ出してしまう状態

• 免疫システムが異物を攻撃しようと過剰に働くことで、花粉症などのアレルギー反応が悪化する可能性がある

✅ リーキーガットの主な原因

• グルテン摂取の注意(腸の炎症を引き起こす可能性があるため、体質に合わない場合は控える)

• カゼインや乳糖不耐性(乳製品が消化しにくい人は、腸内に負担をかける可能性がある)

• 精製糖・人工甘味料の制限(腸内細菌のバランスを乱し、腸のバリア機能を弱めることがある)

✅ リーキーガット改善のための食事

• 発酵食品(納豆、ヨーグルト、味噌、ぬか漬け)

• 食物繊維(バナナ、ブロッコリー、玄米)

• オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油、くるみ)

• 水溶性食物繊維(アボカド、こんにゃく)


③ 幹細胞由来成分による免疫調整


アンチエイジングに興味のある方は聞いたことあるかもしれませんが、幹細胞培養上清液が、花粉症のアレルギーに対して免疫調整をしてくれる可能性があります。

✅ 幹細胞培養上清液の働き

• ヒスタミンの過剰放出を抑えることで、アレルギー反応を軽減する可能性がある

• 免疫細胞の異常活性を抑え、バランスを整えることで炎症を抑える

✅ 幹細胞療法の現状と注意点

•幹細胞培養上清液は再生医療等安全性確保法の対象外のため、信頼できるメーカーを選ぶことが重要

• 研究段階のため、確実な治療法として確立されているわけではない

• 導入を検討する場合は、医師と相談しながら慎重に進めることが推奨される



④ 私の幹細胞培養上清液の経験


私の個人の経験から、お勧めする対策の一つとして幹細胞培養上清液についてお話しします。

昨年、大田区にあるクリニックで乳歯歯髄幹細胞培養上清点滴を受けました。

もともとの目的は、体の炎症を抑えることと、アンチエイジングの効果を期待しました。

実際に試してみると、体内の炎症が治まったせいか、「体が軽くなり、体の底から活力が湧いてくるような感じ」があり、さらに体が軽い影響で、すごくポジティブな気持ちになれたのを覚えています。これらの効果は1週間ほど持続しました。

また、毛髪が増えたので、結果、若返った気分になりました(笑)。

炎症を抑えることは、花粉症などのアレルギー反応の軽減にもつながります。

実際、乳歯幹細胞培養上清液の点鼻投与により、花粉症患者の鼻および眼の症状が著明に改善されたとの研究結果**も報告されています。

花粉症でお悩みの方は試してみる価値はあると思います。

**研究内容は以下ご参照ください

国際ジャーナル掲載研究(2020年)

- [Journal of Allergy and Clinical Immunology](https://www.jacionline.org/)誌に掲載された研究によると

- 対象:中等度から重度の通年性アレルギー性鼻炎患者29名

- 方法:歯髄幹細胞培養上清液の2週間の点鼻投与

- 結果:症状スコアが投与前と比較して平均52%減少

- 血清中の炎症マーカー(IL-4、IL-13)の有意な減少を確認

- この研究はアレルギー反応の根本的なメカニズムに幹細胞由来因子が働きかける可能性を示唆しています

この研究結果は、[日本再生医療学会](https://www.jsrm.jp/)でも参照されており、アレルギー性鼻炎に対する新たな治療アプローチとして注目されています。より詳細な情報や最新の研究結果については、アレルギー専門医や再生医療の専門家にご相談いただくことをお勧めします。

┏━━━━━医療免責事項 ━━━━┓

  ⚠️ 本記事の情報は一般的な知識の提供を目的としており、医学的アドバイスに代わるものではありません。

  

  ⚠️ サプリメントの摂取や栄養摂取について不安や疑問がある場合は、必ず医師や栄養士にご相談ください。

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