マグネシウム摂取のススメ
〜見落とされがちな必須ミネラルの重要性〜
マグネシウムの補給は、UKIの暮らしていたヨーロッパでは一般的ですが、日本ではミネラルといえば「カルシウム」の方が重要視されがちです。しかし、実はマグネシウムこそが健康維持に欠かせないミネラルなのです。
近年では、マグネシウム不足が慢性的な疲労、筋肉のけいれん、偏頭痛、不眠、血糖値の乱れなど、さまざまな不調の要因となることが分かってきています。逆に、適切に摂取することでこれらの症状が改善される可能性もあります。
今回は、マグネシウムの役割や不足による影響、摂取方法について詳しく解説していきます。
① マグネシウムの役割とは?
マグネシウムは、体内で様々な酵素反応に関与する必須ミネラルです。
✅ エネルギー代謝のサポート
ATP(細胞のエネルギー源)の活性にはマグネシウムが不可欠。
✅ 筋肉の収縮とリラックス
カルシウムとバランスを取りながら筋肉の動きを調整(※相反する動きで連携し、ブレーキの役割を果たす)。
✅ 神経伝達の調整
ストレスを和らげ、リラックスを促すGABA(神経伝達物質)の働きをサポート。
✅ 骨の健康維持
カルシウムの吸収を助け、骨の形成を促進。
✅ 血糖値の調整
インスリンの働きを助け、糖の代謝をサポート。
✅ 血圧のコントロール
血管を拡張させ、血圧を正常に保つ働きがある。
✅ DNAの安定化・修復のサポート
細胞分裂のプロセスをコントロールする酵素に関与し、アポトーシス(不要な細胞の死滅)を促進する働きもある。
このように、マグネシウムは体のあらゆる機能を維持するために必要不可欠なミネラルなのです。
② マグネシウムが不足するとどうなる?
現代の食生活ではマグネシウムが不足しがちですが、不足すると以下のような症状が現れることがあります。
🔹 慢性的な疲労感(エネルギー代謝の低下)
🔹 筋肉のけいれん・こむら返り(神経・筋肉の異常興奮)
🔹 頭痛・偏頭痛(血管の収縮・拡張の乱れ)
🔹 不眠・ストレス耐性の低下(神経伝達の乱れ)
🔹 便秘(腸の蠕動運動が低下)
🔹 血糖値の乱れ(インスリンの働きが低下)
🔹 高血圧・動脈硬化のリスク増加(血管の健康に影響)
特にストレスが多い人は、ストレスホルモンの分泌によってマグネシウムが消費されやすいため、意識的に補給することが大切です。
③ マグネシウム不足の要因
マグネシウム不足が起こる原因として、以下のような要因が挙げられます。
⚠ ストレス(ストレスホルモンの影響で消費量が増える)
⚠ 激しいトレーニング(運動による発汗で失われやすい)
⚠ アルコール・カフェインの摂取(利尿作用により体外へ排出されやすい)
⚠ 糖質の過剰摂取(インスリンの分泌が増え、マグネシウムの需要が高まる)
特に、ストレスの多い生活を送っている人、加工食品や糖質の多い食事をしている人は意識的な補給が必要です。
④ マグネシウムの効果的な摂取方法
食事から摂取する
マグネシウムは精製食品や加工食品にはほとんど含まれず、ミネラルバランスの取れた自然食品から摂取することが理想です。
マグネシウムを多く含む食品
✅ 海藻類(あおさ、わかめ、クロレラ)
✅ ナッツ類(アーモンド、カシューナッツ)
✅ 種子類(かぼちゃの種、チアシード、ゴマ)
✅ 豆類(納豆、大豆、黒豆)
✅ 緑黄色野菜(ベビーリーフ、サニーレタス、水菜、ほうれん草)
✅ 魚介類(サバ、イワシ)
✅ ミネラル含有の多い塩(おすすめはぬちまーす)
サプリメントや経皮吸収を活用する
食事だけでは不足しがちな場合は、サプリメントや経皮吸収(皮膚からの吸収)を活用することもおすすめです。
おすすめのマグネシウムサプリ
胃酸によって吸収が促進されるため、食事中または食後の摂取が効果的。
✅ 短期的な補給におすすめ
• グリシン酸マグネシウム(吸収率が高く、神経のリラックスを促し、不眠対策にも)
• アミノ酸キレートマグネシウム(胃腸への負担が少なく、エネルギー代謝をサポート)
✅ 長期的な補給におすすめ
• 塩化マグネシウム(腸内での吸収率が良く、便秘解消の効果も期待できる)
※ マグネシウムは過剰に摂取すると、下痢などの症状を引き起こすことがあります。体感を大切にしながら、適量を意識して摂取することが重要です。
経皮吸収の活用方法
✅ エプソムソルト(硫酸マグネシウム)(入浴でマグネシウムを吸収し、リラックス効果を促す)
✅ マグネシウムオイル・クリーム(皮膚に塗ることで、局所的に吸収できる)
➡ オイルやクリームは、食いしばりや頭痛、首や肩こりなど、筋肉が固まっている箇所に塗布すると効果的です。
※ ただし、筋肉が過度に緊張している場合、マグネシウム補給によって一時的にピリピリとした感覚を感じることがあるため、様子を見ながら使用することが大切です。