MCTオイルのススメ ~脳と体のエネルギー補給に~


デトックスや腸内環境についての記事をいくつか書いてきましたが、今回は 「MCTオイル」 について紹介したいと思います。

体内のエネルギー源には糖質と脂質がありますが、脂質の中でも特に 中鎖脂肪酸(MCT:Medium Chain Triglycerides) は、通常の脂質よりもエネルギー変換が早く、さまざまな健康効果が期待されています。


また、MCTオイルは腸内のカンジダ菌(カビ)の増殖を抑える作用がある という点でも注目されています。


今回は、MCTオイルとは何か、どのようなメリットがあるのか、そして私の経験を踏まえながら紹介していきます。



① MCTオイルとは?



MCTオイルは 「中鎖脂肪酸」 の一種で、一般的な長鎖脂肪酸(LCT)と比べて 消化・吸収が速く、エネルギーになりやすい のが特徴です。



通常の脂質(長鎖脂肪酸)は、消化・吸収に時間がかかるのに対し、中鎖脂肪酸は 肝臓で素早く分解され、即座にエネルギーとして利用されます。



MCTオイルの主成分は、以下の中鎖脂肪酸で構成されています。


✅ カプリル酸(C8):エネルギー変換が速く、抗菌作用がある

✅ カプリン酸(C10):持続的なエネルギー供給に優れる

✅ ラウリン酸(C12):抗菌作用が強いが、良質なMCTオイルにはほとんど含まれない


ラウリン酸(C12)はココナッツオイルには多く含まれますが、MCTオイルとしての純度が高いものには ほとんど含まれていません。




② MCTオイルのメリット


1. エネルギー変換が速い


MCTオイルは 消化・吸収が速いため、エネルギーとしてすぐに利用される という特徴があります。

特に 朝の空腹時や運動前 に摂取すると、エネルギーが不足しにくく、パフォーマンスの向上が期待できます。



2. 血糖値の安定


MCTオイルは 血糖値を急激に上げずにエネルギーを供給 できるため、糖質を多く摂取するよりも血糖値が安定しやすくなります。

血糖値の乱高下は 集中力の低下や疲労感の原因 となるため、MCTオイルをうまく活用することで、エネルギー供給の安定が期待できます。



3. ダイエット効果


MCTオイルは、体脂肪として蓄積されにくく、すぐにエネルギーとして消費されるため ダイエットや脂肪燃焼のサポート に役立ちます。

また、満腹感を持続させる効果 もあるため、食事のコントロールにも有効です。



4. カンジダ菌(腸のカビ)への効果


前回の記事でも触れましたが、カンジダ菌は腸内で増えすぎると 腸内環境の悪化や慢性疲労 の原因になります。

MCTオイルに含まれる カプリル酸(C8) には、カンジダ菌の増殖を抑制する作用があるため、腸内環境の改善にも役立ちます。

(ただし、すでに腸内カビが多い場合は 一時的に体調が悪化する「ダイオフ反応」 が起こる可能性があるため、様子を見ながら取り入れることが大切です。)



5. MCTオイルは脳のエネルギー源になる


MCTオイルは 脳のエネルギー補給にも役立つ ことが研究で示されています。

MCTオイルが肝臓で分解されると ケトン体 というエネルギー源が生成されます。

このケトン体は、ブドウ糖に代わる脳のエネルギー源となり、脳のパフォーマンスを向上させる 可能性があるとされています。


実際に、アルツハイマー病や認知症の研究 でも、MCTオイルの摂取が 脳内エネルギーの代謝を改善し、記憶力や認知機能の維持に役立つ ことが報告されています。


➡ 研究結果

アメリカで行われた研究では、MCTを摂取した認知症患者の 記憶力低下が抑制される傾向 が見られました。

これは MCTによって血中のケトン体濃度が増加し、脳のエネルギー不足が改善されたため だと考えられています。


📖 参考研究:MCTオイルと認知症に関する研究(Nisshin MCT)


③ MCTオイルの摂取方法と選び方

✅ 少量(小さじ1程度)からスタート し、体が慣れてきたら増やす

✅ 空腹時に大量摂取すると、下痢や胃痛を引き起こす可能性がある

✅ スープやサラダに加えると摂取しやすい


MCTオイルを選ぶポイント


✅ C8・C10の含有をチェック(エネルギー変換が早く、効果が高い)

✅ 高品質なものを選ぶ(不純物が少なく、精製度が高いものが望ましい)

✅ 開封後はできるだけ早めに使い切る(酸化すると効果が落ちるため注意)




④ 私の経験:MCTオイルの使い方

私自身、ケトン体質にするために MCTオイルを大量に摂取し、激しい下痢で脱水症状になった経験 があります(笑)。

特に、空腹時にいきなり大量に摂ると お腹を下しやすいので要注意。

**私はお腹を下した際にOS1を飲んで、症状が和らいだ経験があるので、もし不安な方はOS1またはポカリスエットなど用意しておくのもいいかもしれません。

ただ、上手にMCTオイルを摂取すると、 エネルギー変換が速くなり、頭の回転が速くなる 感覚があります。

私は、 糖質でエネルギー変換する日と、脂質でエネルギー変換する日を数日ごとに切り替える ようにしています。

この 「エネルギーの使い方を変える」 というアプローチは、ダイエットや健康維持に役立つと感じています。


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